菊池聡太朗個展「在り処」
2024.07.26 Friday | ギャラリー情報 > Gallery TURNAROUND
菊池聡太朗個展
在り処（ありか）
●会期 2024年7月31日水曜 ― 8月11日日曜
●時間 11:00-19:30 、日曜は17:00迄
8月5日月曜は17:00-21:00でopen
(七夕花火大会中止の場合はお休み予定です)
●主催・会場
Gallery TURNAROUND
仙台市青葉区大手町6-22久光ビル1F
地下鉄東西線「大町西公園駅」西1出口〜徒歩6分
岩手県東和町出身で仙台在住の菊池聡太朗の個展です。
ターンアラウンドでは2017年の初個展「家事（いえごと）」、2019年の「WISMA・KUWERA」、「喫茶荒れ地」、2022年の「Good Landing」に続き5度目の個展です。これまで主に風景（荒れ地）を主題とした絵画やバックグラウンドである建築を意識したインスタレーション作品の発表を続け、その傍らで、空間や什器・家具等の設計、制作等をおこなうユニット「建築ダウナーズ」や、編集やキュレーションなどを協同でおこなうアーティストグループ「PUMPQUAKES」にも所属し仲間とともに様々な活動を続けてきました。
「在り処」と題した本展では、深い繋がりのあるいくつかの「場所」を描き留めた新作の絵画作品と、「VOCA展2023」に出品した作品を改めて展示します。
「在り処」によせて
ここ最近関わり(なおし）始めたいくつかの場所を描き留めている。
それは今住んでいる仙台の川沿いであったり、仲間と小屋を建てたり畑を始めたりして通うようになった沿岸部のことであったり、あるいは、昨年祖母が亡くなって以前よりは少し頻繁に帰るようになった岩手県の実家がある辺りの土地のことであったりする。
例えば沿岸部の畑から見える松林が島のように点々としているのは、1年前にも見ていたけれど、1年後の今になって描き始められるようになった、ということはあると思う。
何が変わったのだろう。おそらくその場所での自分の在り方がわかってきた、というよりもその場所のことが自分の中に少しずつ、川底に堆積する砂みたいに溜まっていったからかもしれない。
今そこにある眺めだけから、その場所に起きた変化や、既に失なわれてしまったものや歴史を知ることはとても難しい。
にもかかわらず目の前にある光景にひかれる訳を少しでも理解しようとする。絵を描くことはそれを知るための方法の一つでもある。
目の前の現実がグラグラと揺らぐような日々にあって、拠って立つところを手探りすること、あるいはその場所の在り処を自身の中に見出していくことは、足元から世界への信頼を取り戻していく過程であると思う。
そのように場所を伴った身体がもう少し広がろうとする時、異なる場所同士が互いを想起し、繋がり合うこともできないだろうか。
菊池聡太朗
2024年7月
フライヤー作品 《島01 [岩手県花巻市東和町谷内]》2024
●作家CV
菊池聡太朗 Sotaro Kikuchi
1993年岩手県生まれ。東北大学大学院工学研究科都市・建築学専攻修了。主に荒れ地の風景から想起されるイメージを主題とした絵画や建築素材を用いたインスタレーション作品を発表する。近年の主な個展は 「Good Landing」(Gallery TURNAROUND, 2022)、主なグループ展は 「ナラティブの修復」(せんだいメディアテーク, 2021)、「VOCA展2023 現代美術の展望ー新しい平面の作家たち」(上野の森美術館, 2023)。
Instagram ｜ sotarooekk
●フライヤー 210×148��
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