タナランブログ

<< 仙台藝術舎/creek-3期特別講義(公開)「ニューメディアを活用したアート作品とその展示」講師:阿部由布子 | TOP | TALK |社会彫刻とクラフトジン −仙台と札幌の「2056」年を考える >>

仙台藝術舎/creek展 vol.3 「2056」 37年後について

2019.03.10 Sunday | ギャラリー情報

creek3 2056m.jpg


仙台藝術舎/creek展 vol.3
「2056」 37年後について

・・・

「仙台藝術舎/creek」は、次世代のアーティストやアートに携わる人を育てる学校として2016年に開校しました。10か月に渡り、美術家、美術批評家、キュレーター等を講師に迎え、講義やワークショップなどを通して同時代の多様な表現を学んでいます。今期(第3期)は、アーティストや、アートについて学びたい学生、会社員、教師、デザイナー、医師など15名が受講しており、本展はその受講生による修了展です。平面、立体、映像、パフォーマンスなどの表現方法を用いて、個性豊かな面々がアートという一点で繋がり作り上げるグループ展をぜひご覧ください。

出展者|
阿部悠、柿澤弘枝、菅野光子、斉藤真由子、佐々瞬、佐立るり子、
菅井啓汰、玉井裕也、中島優理、樋口健介、増子瑞姫

・・・

ステートメント|
1982年から1990年にかけて連載され、1988年には映画化もされた、大友克洋のサイエンスフィクションマンガ「AKIRA」は時代背景を2019年に設定されています。その舞台、ネオ東京では、2020年のオリンピックにむけてスタジアムが建設中です。まさに現在の日本と重なる部分です。
さて、AKIRAでは東京は過去に破壊されており旧市街、廃墟として描かれます。そして新都市ネオ東京も大混乱のなか廃墟と化していくわけですが、鉄腕アトムなどに登場する1960年代の未来像は違い、AKIRAで描かれる未来はディストピアです。あるいは同じくディストピアとしての未来を描き、サイバーパンクの潮流を生んだ映画「ブレードランナー」は2019年のロサンゼルスが舞台です。これらの作品が示すように、科学技術に頼んだ進歩史観が限界に来ていることはすでに物語として予見されています。また、わたしたちは震災によってそのことを反省的に実感しました。いずれにしても、小説としてのサイエンスフィクションの隆盛は過ぎ、それらを題材に映像化するというブームもCG の一般化とともに終わりました。結果的に、サイエンスフィクションは物語の消費形態としてパターン化し、近未来を描くことで現代への警鐘と成すことを真剣に考えた表現は無くなっていると言えるでしょう。では、あえて、それに挑戦してみましょう。目前のお祭りに未来への期待を込めるのではなく、現在の批評として未来を描き出します。今回は、AKIRAと同じ37年後の設定で、2056年の世界をあらわします。


会期|
2019年3月19日(火)-24日(日)
11:00-19:30、初日19:00まで、最終日17:00まで

講評会|
初日19:00〜講評会を行います
※講評会観覧は予約が必要です
 info@turn-around.jpまで

会場|
Gallery TURNAROUND
980-0805 仙台市青葉区大手町6-22久光ビル1F
市営地下鉄東西線「大町西公園駅」〜徒歩5分


フライヤー(A4二つ折り)
a 2056_4_1 ol.jpg
a 2056_2_3 ol.jpg

プレスリリース
pressrelease_creek2056.pdf


アーツエイド東北・芸術文化支援事業
助成:公益財団法人仙台市市民文化事業団
主催:仙台藝術舎/creek
http://sg-creek.jp/



美術手帖web
https://bijutsutecho.com/exhibitions/3592


−−−−−−−−−−−


関連イベント

TALK
社会彫刻とクラフトジン −仙台と札幌の「2056」年を考える


出演:
 端 聡 (美術家・アートディレクター・CAIアートスクール代表)
 テラダ エイジ (始める自由人・社会彫刻家・社会探検家)
司会:
 斉藤 真由子(仙台藝術舎/creek-3期生・CAIアートスクール21期卒)
 関本 欣哉 (仙台藝術舎/creek代表)



北海道発の現代アート研究所として1996年に札幌で誕生したCAI現代芸術研究所の代表を務める端聡氏と、CAI現代芸術研究所が運営する「CAIアートスクール」の19期生であり、日本各地でユニークな活動を続けるテラダエイジ氏を迎え、札幌のアートシーンのこれまでとこれからについて、端氏が深く関わる札幌国際芸術祭の話も交えて伺います。
仙台藝術舎/creekは、東北・宮城・仙台でアートに携わる人を育て、新たなアートの潮流となることを目指す学校です。その仙台藝術舎/creek 3期生の展覧会「2056」に合わせて開催する今回のTALKでは、仙台と札幌という地方都市においてアートスクール事業を展開する両校の代表とその生徒が、それぞれの歴史や文化に根差し、どのような問題に向き合っているのか、そしてそこにどのような可能性を見出しているのか、共に考えたいと思います。当日はテラダエイジ氏が手がける北海道発のクラフトジン「9148」もお楽しみいただけます。



端 聡(はた・さとし) 
1960年生まれ。札幌を拠点に活動する美術家。1995年ドイツ学術交流会DAADの助成によりドイツに滞在。以降国内外で多数の個展、グループ展で発表。主な展覧会に、「ブダペスト国際彫刻絵画ビエンナーレ’96」(Vigado Gallery 他[ハンガリー]、1996)、「VOCA展’96ー現代美術の展望・新しい平面の作家達ー」(上野の森美術館、1996 奨励賞受賞)、「Anstiftung zu einer neuen Wahrnehmung」(ブレーメンヴェーザーベルグ現代美術館[ドイツ]、2001)、「グローバル・プレイヤーズー日本とドイツの現代アーティスト」(Ludwig Forum美術館[ドイツ]、2006)、「あいちトリエンナーレ2016」旧明治屋ビル[名古屋]、2016)、札幌国際芸術祭2017など。2004年札幌文化奨励賞、2012年北海道文化奨励賞を受賞。

テラダ エイジ 
1970年生まれ。奈良市出身。自称、「始める自由人・社会彫刻家・社会探検家」。この社会に何かを付け加えるべく、様々なことをしている。具体的には、教育関係では、北海道大学と札幌学院大学の非常勤講師として政治学・NPO論を担当し、代表理事を務めるNPO法人CANで若者への教育事業を行う。ビジネス関係では、個人投資家がベースにあり、6社(クラフトジン、ワイン、カレー通販、公園運営、不動産賃貸)の代表取締役と、3社(ベルギービール輸入、カードゲーム、メディア広告)の取締役を務める。アート関係では、紅櫻公園芸術祭主催やワインエチケットコンクールを主催し、アートギャラリーレジデンス(沖縄)を運営する。映画関係では、札幌のシアターキノ運営委員のほか、短編映画製作や映画館の新設(奈良市)にも取り組む。



日時:2019年3月21日(木・祝)
   15:00 - 17:00 (開場14:40) 
定員:30名、要事前申し込み
   ご予約はmailで、info@turn-around.jpまで
料金:500円(1ドリンク付・二杯目以降は有料です)
会場:大手町親和会集会所
   仙台市青葉区大手町7-5

企画運営 仙台藝術舎/creek
主催   せんだいメディアテーク(公益財団法人 仙台市市民文化事業団)
協力   CAI現代芸術研究所、Gallery TURNAROUND


creekTALK0321 omote.jpg
creekTALK0321 ura.jpg