タイトル | 櫻胃園子個展 「関係の脱衣所」 |
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アーティスト | 櫻胃園子 Sonoko Sakurai |
会期 | 2015.4.28 tue - 5.3 sun |
トークイベント | 2015.5.2sat 櫻胃園子/聞き手・関本欣哉(TURNAROUND代表) |
photo:伊藤トオル
恐れていたのは全ての関係から生まれる人格の死であった。
マンネリズム、架空の生態論、既成の概念、知らぬ名で厚化粧されたこの身体。全ての関係を脱ぎ捨て、貴方の本来の個の生を纏おう。
全ての既成概念を消化し、カテゴライズされない新しい生を提供してみたい。
一週間という期間で、一分でも。一秒でも。
これは一瞬の娯楽。日常に潜む非日常の刹那的演劇空間。
(櫻胃園子)
info@turn-around.jp
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櫻胃は絵画の中で快楽を求める女性を描いている。
絵画の中の彼女等が快楽を求める様相は、一見すると未熟なフェティシズムへの偏向のようにも窺いえるのだが、そうではなく、それらは性差や社会構造に対する抑圧からの解放としての快楽に依るものなのである。
櫻胃が描いている行為は、必ずしも彼女自身体験してはいないし、しなくとも構わない。
寧ろ体感してしまうと、抑圧からの解放は遠退き、社会構造に飲み込まれてしまうということを櫻胃自身がよく知っている。
今まで描かれていた単体の人物から、相似の複数の人物となったことで、オリジナルが曖昧になり、複製だけが存在したときに抑圧は消散し、解放へと向かうのではないだろうか。
(関本欣哉)